ashita text

野蛮に現在のテキストを積み重ね

おもて(屋外)に出たくないので地下(屋内)で

春のダークモード生活

花粉の季節は外に出たくない。
薬を飲めばいいけれど、気を許すと無限クシャミ状態に陥ってしまう。
それがいやなのだ。だから、外に出たくない。
屋内がいい。
だから、むしろ屋外を屋内のようにすれば出歩けるようになるのではないか。
地下を通ってスーパーや駅、学校などに行けるようになればいい。
人びとが地下に潜って往来し、地上は自動車とカラス、野良猫しかいない別世界。
春のダークモード生活。
地下と屋内で生活していきたい。

屋内として地下

現実に地下だけで生きていくことは難しいけれども、
地下鉄や地下街を利用することはある。
そして新宿や渋谷の地下(地下街)を歩いていると屋外のイメージは薄くむしろ屋内のようだ。
ものすごく人が多く、ある場所ではショップやレストランがひしめいている屋内。
雨に降られることもないし、空調も効いて快適な空間だ。
でも、地下の通路が複雑になるほど似たような景色が続くため自分がどこにいるかわからなくなる。
屋外だったら周囲を見てどの辺りにいるのか、なんとなく把握はできる。
地下には目印の山や川、建物がない。
あるのは壁だけ。
かわりばえしない景色が続き、仕方なく人の流れに合わせて行ってみて、迷う。
Googleマップで地下の位置を確認できればいいが、地図が常に正しいという保証はない。

ない世界

文化としての地下も似ている。
地下に大勢の人が降りるので自分もなんとなく降りてみたら
どのあたりに潜っているのかよく分からなくなってしまうような。
ただ、つながっていない(別ジャンルの)地下の文化へは
行かない、知らないの「ない世界」になってしまう。
地上に上がってすぐ隣に別の地下に続く入り口があったとしても勇気がないと潜れない。
そうして、潜ってみると素敵な土器(文化)がゴロゴロ転がっている場所に出会うことだってある。

体感する地下感

地上に出なくても、拡張現実で地下が現われたらどうするか。
おそらくネットのアンダーグラウンド感覚とは違う。
たいまつ片手に洞窟を降りていくような、なのに地下街みたいな。
そんなフィジカルな地下感が味わえたらおもしろい。
おそらく、実際は部屋でウロウロしているだけなのかもしれないが。

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